目次

  1. 日本語学校業界情報
  2. 適正校・非適正校とは
  3. 留学ビザ申請時の提出書類緩和措置
  4. 買収後の行政対応
  5. 買収後の運営
  6. 日本語学校の経費

日本語学校業界情報

留学生は2019年に30万人を超える

留学生30万人計画の元、2013年に約13万人であった日本への留学生数は2019年に30万人越え。

JASSO 2019年度外国人留学生在籍状況調査より

日本の留学生の国籍別割合

中国が5割近くを占めている。ついでベトナムが多い。中国は2019年の留学ビザ審査緩和後、毎年1.5倍のペースで増加中。国際情勢により中国人のアメリカ、オーストラリア留学回避が起きているため今後その層が日本に流れ込む流れは続くと思われる(アメリカは政権交代により動向に注意が必要)ベトナムは特定技能への流出の影響か、減少傾向。

JASSO 2019年度外国人留学生在籍状況調査より

出入国在留管理庁の動向

出入国在留管理庁による日本語学校管理の厳格化が行われていると言われている。

  • 定期的な日本語教育機関への実地調査の導入
  • 留学ビザ延長申請の交付率の悪化※1
  • 適正校選出基準の厳格化※2
  • 東京出入国在留管理局においては中国(と一部)以外全てのアジアの国に対する留学ビザ交付率の悪化※3 等
  1. 日本へ行ってもビザが延長できないということで特に東南アジアの留学生は回避傾向増加。
  2. 以前は在籍学生数に対し不法滞在の発生数のみをカウントしていたが、現在はビザの延長不許可等もカウント されることに。
  3. 2019年以降、東京では以前は多かったネパール、バングラデシュ、スリランカ、ミャンマー、モンゴル等がほぼビザがおりない状況となっている。

適正校、非適正校とは

適正校とは

在籍学生に対する不法残留者割合等の基準により適正校・非適正校が選定される。なお、新規校は非適正校と同様の扱いとなる。

適正校非適正校(新規校)
ビザの期間最大1年3ヶ月6ヶ月
ビザ申請時の提出資料緩和措置有緩和措置無
増員申請不可

2021年度の適正校算定方法

2019年1月末の在籍者数に対し2019年1月1日〜12月31日の 

  1. 不法残留者
  2. 在留資格「留学」の在留期間更新許可申請が不許可(修学状況の不良等在留実績に関するものに限る)となった者
  3. 「留学」の在留資格を取り消された者
  4. 資格外活動許可を取り消された者
  5. 退去強制令書が発付された者

の合計の人数が5%であれば2021年度が適正校と認定される。

留学ビザ申請時の提出書類の緩和措置

ホワイトリスト国と慎重審査国

ホワイトリスト国とは、日本において不法残留者の発生する率が低い国と思われる。欧米、またアジアでは中国、韓国、香港、台湾、マレーシア、タイ等。

中国、韓国、香港、台湾、マレーシア、タイを除き、日本への留学生の多い国はほとんどが慎重審査国である。

適正校の留学ビザ申請時の提出書類

ホワイトリスト慎重審査
履歴書不要必要
最終学歴の卒業証明書不要必要
最終学歴の成績証明書不要必要
日本語能力立証資料不要必要
経費支弁書不要必要
経費支弁者の家族一覧表不要必要
家族構成を立証する資料不要不要
経費支弁者と申請者の関係を立証する資料不要必要
残高証明書不要必要
過去3年間の資金形成過程立証資料不要必要
職業を立証する資料不要不要
過去3年間の収入を立証する資料不要不要

非適正校・新規校の留学ビザ申請時の提出書類

ホワイトリスト慎重審査
履歴書必要必要
最終学歴の卒業証明書必要必要
最終学歴の成績証明書必要必要
日本語能力立証資料必要必要
経費支弁書必要必要
経費支弁者の家族一覧表必要必要
家族構成を立証する資料必要必要
経費支弁者と申請者の関係を立証する資料必要必要
残高証明書必要必要
過去3年間の資金形成過程立証資料必要必要
職業を立証する資料必要必要
過去3年間の収入を立証する資料必要必要

まとめると、適正校は、基本証憑書類※の提出不要で、入国管理局指定の申請書のみで申請ができる。非適正校(新規校)は国籍を問わず、全ての証憑書類の提出が必要である。そのため、非適正校(新規校)はホワイトリスト国からの学生募集は非常に難しい(中国、欧米等) 

買収後の行政対応

出入国在留管理庁:日本語教育機関に係る各種変更の取扱いについて

変更内容に応じた提出資料

変更内容の確認に要する期間

株式譲渡の場合も、事業譲渡の場合も基本的には上記「設置者変更」の扱いとなる。変更申請中も買収前の状態で運営が可能。※校名変更のみが変更申請中は不可

買収後の運営

日本語教育機関の告示基準

日本語教育機関の告示基準解釈指針

留学生を受け入れる日本語学校の適格性は、上記日本語教育機関の告示基準にのっとり、法務省が文部科学省の意見を聴き判断する。

日本語学校の経費

人件費

人件費(社保込み)が最も大きく、売上に対し、35%〜45%ほどが適正と思われる。

コミッション

人件費についで、経費の中で高い割合を占める。対売上比、20%以内が適正と思われる。

国により相場は異なるが、中国の場合は学生ひとりにつき20万円以上、ベトナムの場合は13万円以上、ネパール、ミャンマー等は10万円以上と見た方がよいが、老舗校はコミッションの額が相場より安く、新しい学校の場合は相場より高いという傾向がある。

その他の費用

その他の費用で、高コストになるのは、学生募集のための出張経費だが、対売上比で3%を超えてくることはまずない。学生募集ひとりにつき8,000円〜20,000円程度と見ておけばよい。

例)定員100人で年間募集人数が50人、一人当たりの経費が1万円の場合は年間100万円

その他の費用に関しては、採算性に大きく影響を与えるものはない。

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