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解説

特定技能「外食業」の受入れ停止と審査状況 留学からの変更は原則不許可、再開は未定

公開 2026年9月11日 更新 2026年9月11日 分類 特定技能・育成就労/就職・進学

特定技能「外食業分野」は4月13日から在留資格認定証明書の交付停止・変更原則不許可が続いており、再開は未定です。9月9日の有識者会議で審査状況が報告され、停止前に受け付けた交付申請は1月5日受付分までしか処理が進んでいません。留学生の進路に外食業の特定技能を組み込むのは、当面成り立たない前提で考える必要があります。

9月9日の会議で何が出たか

出入国在留管理庁は9月9日、特定技能制度・育成就労制度の分野別運用方針に関する有識者会議(第14回)で、特定技能「外食業分野」の在留資格認定証明書交付の一時停止措置について報告しました。配布資料(資料4-1〜4-3)には、措置の経緯に加えて、停止前に受け付けた申請の審査がどこまで進んでいるかが受付日ベースで示されています。この審査状況(資料4-2)は、入管庁が8月10日にウェブサイトに掲載した「在留諸申請の審査状況」の内容です。この会議は育成就労への航空分野追加の提示が報じられましたが、外食業のこの報告を伝えた報道は確認できていません。

措置の経緯 4月13日から続いている

外食業分野の特定技能1号は、令和8年1月23日閣議決定の分野別運用方針で、受入れ見込数が5万人(令和10年度末まで)と設定されています。令和8年2月末時点の在留者数は約4万6千人(速報値)で、5月中に見込数に達すると推計されたため、出入国在留管理庁は農林水産大臣の要請に基づき、4月13日に在留資格認定証明書の交付を一時停止しました。受入れ見込数を受入れの上限として運用するという政府基本方針・分野別運用方針に基づく措置です。

4月13日以降に受理した申請の扱いは、在留資格認定証明書の交付申請が不交付、在留資格変更許可申請が原則不許可(医療・福祉施設給食製造の技能実習2号修了者等には配慮)、在留期間更新は通常どおり許可です。

令和8年1月23日 見込数5万人を設定 2月末 在留 約4.6万人 3月27日 上限運用の方針 4月13日 交付停止 変更は原則不許可 8月10日 審査状況を公表 9月9日 有識者会議に報告 12月 改正の閣議決定(報道)
特定技能「外食業分野」停止措置の経緯(12月の改正閣議決定は報道による予定)

審査はどこまで進んでいるか

停止前に受け付けた申請は、在留中の人の変更申請を優先したうえで、上限の範囲内で受付日順に順次処理されています。入管庁が示す処理状況(8月10日掲載)は次のとおりです。

申請の種類処理の状況(受付日ベース)
在留資格認定証明書の交付申請令和8年1月5日受付分までを処理中
変更許可申請(技能実習〔医療・福祉施設給食製造〕から)令和8年7月31日受付分までを処理中
変更許可申請(特定技能1号移行準備の特定活動から)令和8年7月31日受付分までを処理中
変更許可申請(特定技能1号〔外食業〕の分野内転職)全ての申請を処理
変更許可申請(留学などそれ以外の在留資格から)令和8年4月12日受付分までを処理中
在留期間更新許可申請通常どおり審査が終了次第許可

目を引くのは認定証明書です。停止前の4月12日までに出された申請でも、交付が進んでいるのは1月5日受付分まで。1月上旬から4月12日までに申請した分は、上限に空きが出るのを待つ列に残っています。国内からの変更は優先処理の方針どおりで、留学などからの変更は停止前受付分(4月12日まで)が処理の対象に入っています。技能実習・特定活動からの変更が7月31日受付分まで進んでいるのは、これらが停止後も受け付けられているためです。

なお入管庁は、順番が来る前に在留期間が満了しそうな申請者には、不法残留を防ぐため、特定活動(特定技能1号準備)への在留資格変更を案内する場合があるとしています(この特定活動での在留期間更新は1回限り)。

実務への影響

  • 卒業後の進路に外食業の特定技能1号を挙げている留学生は、いま変更申請を出しても原則不許可。当面は他分野か別の進路で組み立てる。
  • 既に特定技能1号(外食業)で在留している人の在留期間更新は通常どおり。外食業分野内での転職の受け入れ先になることも可能。
  • 再開は未定。今回始まった分野別運用方針の改正作業の資料でも、外食業の受入れ見込数は5万人のままで、引き上げは示されていない。

外食業で働く外国人の構成

資料4-3によると、外食業の従業者は約413万人。外国人労働者は約27.3万人(約7%、令和7年10月末の外国人雇用届出)で、内訳は留学生等が約13.9万人、永住者等が約4.9万人、特定技能が約4.8万人(令和8年3月末)です。外食業で働く外国人の最大の層はなお留学生等で、今回の措置が止めているのは特定技能の新規受入れです。資格外活動としてのアルバイトの仕組みは対象ではありません。

今後の確認先

分野別運用方針の改正に向けた作業が今回の会議で始まり、報道では12月に閣議決定の予定とされています(共同通信配信)。作業資料では航空分野の育成就労への追加などが挙がる一方、外食業の受入れ見込数には変更の幅が示されていません。ここが動かない限り、交付再開は見えてきません。確認先は、入管庁の審査状況ページと次回以降の有識者会議の資料、農林水産省の停止措置ページです。

審査の処理状況は、入管庁が令和8年8月10日に掲載した「特定技能1号(外食業分野)の在留諸申請の審査状況」(9月9日の会議資料4-2に同内容)によるものです。処理は進んでいくので、最新の受付日は同ページで、個別の申請の見通しは管轄の地方出入国在留管理局や所属予定機関を通じて確認してください。

一次資料

  1. 出入国在留管理庁「第14回特定技能制度及び育成就労制度の基本方針及び分野別運用方針に関する有識者会議」
    www.moj.go.jp/isa/03_00202.html
  2. 資料4-1「特定技能「外食業分野」における受入れ見込数の上限超過への対応」(PDF 390KB)
    www.moj.go.jp/isa/content/001470101.pdf
  3. 資料4-2「特定技能1号(外食業分野)の在留諸申請の審査状況」(PDF 553KB)
    www.moj.go.jp/isa/content/001470103.pdf
  4. 出入国在留管理庁「特定技能1号(外食業分野)の在留諸申請の審査状況(2026年8月10日掲載)」
    www.moj.go.jp/isa/10_00259.html
  5. 資料4-3「外食業における外国人材の受入れ状況」(PDF 257KB)
    www.moj.go.jp/isa/content/001470104.pdf
  6. 資料3-1「特定技能制度及び育成就労制度の分野別運用方針の改正に向けた作業開始について」(PDF 661KB)
    www.moj.go.jp/isa/content/001470098.pdf
  7. 出入国在留管理庁「特定技能「外食業分野」における在留資格認定証明書交付の一時停止措置について」(令和8年4月13日)
    www.moj.go.jp/isa/03_00176.html
  8. 農林水産省・出入国在留管理庁「特定技能「外食業分野」における受入れ上限の運用について」(令和8年3月27日・PDF 223KB)
    www.maff.go.jp/j/shokusan/gaisyoku/attach/pdf/gaikokujinzai-111.pdf
  9. 農林水産省「外食業分野における外国人材の受入れについて」
    www.maff.go.jp/j/shokusan/gaisyoku/gaikokujinzai.html
  10. 農林水産省「停止措置に関するQ&A」(PDF 802KB)
    www.maff.go.jp/j/shokusan/gaisyoku/attach/pdf/gaikokujinzai-112.pdf

この解説は2026年9月11日時点の公表資料にもとづいています。制度は変わることがあるため、判断の際は必ず上記の一次資料をご確認ください。内容の正確性や当社の見解を保証するものではありません。

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