2027年4月入学の要項を集計 専門学校の半数が出席率を条件に、4校に1校は出願前の参加・面談が必須
当社の留学生進学先データベース「ユクサキ」に収めた、専門学校806校・大学557校の留学生入試の要項を集計しました。専門学校では、半数近くが出席率の下限を、4校に1校がオープンキャンパスなどへの参加か事前面談を、出願の条件にしています。日本語の試験だけを見ていると、出願できない学生が出ます。
2027年4月入学に向けた出願が始まっている。10月9日の解説では、入管庁が定める日本語能力の要件(専門学校は日本語学校の在籍1年以上か試験での証明、大学はB2が目安)を整理した。今回は、当社の留学生進学先データベース「ユクサキ」に収めた各校の募集要項から、学校が実際に何を求めているかを数えた。対象は、出願資格を読み取れた専門学校806校・1,560入試と、大学557校・2,672入試(2026年10月14日時点)。
専門学校の半数近くが、出席率に下限
専門学校では、806校のうち379校(47%)が、どれかの入試で日本語学校の出席率に下限を設けている。出願前のオープンキャンパスなどへの参加か事前面談を必須にしている学校も210校(26%)ある。大学ではどちらも少ない。
日本語の試験に合格していても、出席率が届かなければ出願できない。出願の直前に気づいても、出席率はもう取り戻せない。
下限の水準は、80%と90%に分かれる。学校ごとに最も高い下限で数えると、90%以上を求める学校が239校あり、95%以上も59校あった。
4校に1校は、出願前の参加か面談が必須
専門学校の210校・344入試が、出願の前にオープンキャンパスや説明会などへの参加か、事前の面談・相談を条件にしている。内訳は、行事への参加が238入試、事前面談が31入試、両方が75入試。留学生のAO・総合型入試に限ると、306入試のうち141入試(46%)が必須だ。
行事の回は、出願の締切より前に終わる。締切だけを見て予定を組むと、参加が間に合わずに出願できないことがある。大学で同じ条件があるのは14校で、ほとんどが事前面談だった。
要項の「6か月」と、入管の「1年」
日本語学校の在籍で日本語の要件を満たす道を、多くの専門学校が設けている。在籍の期間が書かれた入試のうち、997入試(493校)は「1年以上」と書く。一方で、今年の出願日程が載った要項でも、88校・142入試が「6か月以上」と書いていた。
- 1年以上
- 493校・997入試
- 6か月以上(今年の日程の要項)
- 88校・142入試
10月9日の解説のとおり、在籍6か月で専門学校に進める猶予は2026年4月入学で終わり、2027年4月入学では在籍1年以上か試験での証明が必要になる。要項に6か月と書かれていても、在留資格の審査で見られるのは入管の基準だ。在籍が1年に満たない学生は、学校に確かめたうえで、N2などの試験での証明を準備しておくほうが安全だ。
日本語の試験:専門学校はN2が中心、大学はEJUが半数
- 専門学校:試験の基準がある入試のうち、JLPTのN2を求める入試
- 86%
- 専門学校:N3以下で出せる入試がある学校
- 125校
- 大学:日本留学試験(EJU)の受験が必須の入試
- 56%
- 大学:要項に「B2」と書いている
- 19校・48入試
- 大学:12月のJLPTの結果が使える入試
- 63件
- 大学:7月のJLPTの結果までの入試
- 65件
N2がまだの学生は、在籍1年の道か、N3で出せる学校かを早めに分けておく必要がある。12月のJLPTの結果を使えるかは、書いていない入試がほとんどだが、書いている入試では「使える」と「7月の結果まで」にほぼ分かれた。12月の結果を待って出願する学生は、志望校の扱いを確かめておきたい。
締切:専門学校は3月まで続き、大学は11月と1月が山
4月入学の出願締切を、10月14日から3月末までの月ごとに数えた(1つの入試に第1回・第2回などの回があるものは、回ごとに数えた)。専門学校は毎月500回を超える締切が3月まで続く。大学は11月と1月に集まり、3月は少ない。
締切が先でも安心はできない。専門学校では、学科や専攻ごとに「募集は終了しました」と告知した学校が34校(60入試)あり、そのうち44入試は9月と10月の告知だった。人気の学科は、締切の前に定員で閉じる。
学費の目安
- 専門学校
- 約104万円
- 大学(国立)
- 約82万円
- 大学(公立)
- 約90万円
- 大学(私立)
- 約137万円
入学金・授業料などの合計で、減免の前の額。留学生の授業料の減免は、申請と審査で決まるものが多く、この額には入れていない。
実務への影響
- 専門学校を志望する学生は、日本語の試験に加えて、志望校の出席率の下限を確かめる。出席率は後から取り戻せない。
- 出願前の参加・面談が必須の学校は、締切ではなく行事の日程から逆算して予定を組む。AO・総合型は半数近くが必須。
- 要項に「在籍6か月」とあっても、2027年4月入学は入管の基準(在籍1年以上か試験での証明)で見られる。在籍が1年に満たない学生は試験の準備を。
- 専門学校は、締切の前に学科ごとに募集を終えることがある。出願を考えている学生は早めに動く。
- 12月のJLPTの結果を使う予定の学生は、志望校が12月の結果を受け付けるかを確かめる。
数え方
ユクサキに収めた各校の公式サイトの募集要項から集計した(2026年10月14日時点)。出席率の下限、出願前の参加・面談、日本語学校の在籍期間の3つは、集計の前にデータの全件を各校の要項の原文と1件ずつ照らし合わせ、食い違いを直した(原文が手に入らなかった一部の学校を除く)。数は2027年4月入学の要項によるもので、学校が要項を改めれば変わる。出願の前には、志望校の最新の要項を確かめてほしい。
まだ分からないこと
前の年と比べた増減は出せない(当社は2027年度入学の要項から集め始めた)。要件を読み取れなかった入試(専門学校258、大学184)と、今年度の日程がまだ出ていない学校は、集計に入っていない。要項に「6か月」と書いている学校が、2027年4月入学の留学生に実際にどう対応するかは確かめていない。
一次資料
- 高等教育機関等へ入学するための日本語能力について(出入国在留管理庁)
www.moj.go.jp/isa/applications/resources/nyuukokukanri07_00022.html - 解説:2027年4月の進学、日本語の要件に注意(当サイト、2026年10月9日)
tredecim.co.jp/gyokai-news/kaisetsu/20261007-shingaku-nihongo-yoken.html
この解説は2026年10月14日時点の公表資料にもとづいています。制度は変わることがあるため、判断の際は必ず上記の一次資料をご確認ください。内容の正確性や当社の見解を保証するものではありません。
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