2027年4月の進学、日本語の要件に注意 専門学校は日本語学校1年以上、大学はB2が目安に
日本語学校から専門学校に進むには、在籍1年以上か試験での証明が必要です。半年で進学できた猶予は2026年4月で終わりました。大学は2027年度入学からB2が目安になり、当面はN2などで判断されます。
これから2027年4月の進学に向けて、日本語学校では出願と在留資格の手続きが本格化する。大学や専門学校に進む留学生に求められる日本語能力は、入管庁のページ「高等教育機関等へ入学するための日本語能力について」にまとめられている。この数年でいくつか変わっていて、2027年4月は専門学校でも大学でも節目になる。以前と今を並べて整理する。
以前と今、何が違うか
| 進学先 | 以前 | いま |
|---|---|---|
| 専門学校(日本語学校での在籍で要件を満たす場合) | 在籍6か月以上 | 在籍1年以上(半年で認める猶予は2026年4月入学分で終了) |
| 大学・大学院 | N2などの試験で日本語能力を確認 | B2以上が目安(2027年度入学から。2029年度入学までは従来の試験でも可) |
専門学校:「日本語学校に半年いれば進学できる」はもう通らない
専門学校に入る留学生は、法務省令(いわゆる上陸基準省令)上、次のどれかに当たる必要がある。日本語学校(告示校か、認定日本語教育機関の留学のための課程)で1年以上学んだこと、試験で日本語能力を証明したこと、日本の小・中・高校などで1年以上学んだことの3つだ。
このうち日本語学校での在籍は、2024年4月26日の改正で「6か月以上」から「1年以上」に延びた。移行のための猶予が設けられ、日本語学校から国内で専門学校に進む学生は、2026年4月25日までに入学すれば、在籍が半年でも認められていた(海外から直接入る人の猶予は2025年4月25日まで)。
この猶予はもう終わっている。2026年4月に専門学校へ進んだ学生までは「半年で進学」ができたが、2027年4月の進学ではできない。去年の先輩と同じ説明をすると、学生を誤らせることになる。
日本語学校での在籍が1年に満たない学生(たとえば2026年7月や10月に入った学生)が2027年4月に専門学校へ進むには、試験での証明が必要になる。使える試験は大学と同じで、日本語能力試験N2以上、日本留学試験(日本語)200点以上、BJTビジネス日本語能力テスト400点以上、JPT日本語能力試験525点以上のいずれかだ。
在籍1年を満たしていても安心はできない。入管庁のページは、日本語学校で1年以上学んだ人などは試験で証明する必要はないとしつつ、「日本語能力試験(JLPT)N2相当以上の日本語能力を明らかに有していない場合は、在留諸申請の審査において本来活動を行う能力がないものとみなされる場合があります」と書いている。入管庁のQ&Aも、1年の在籍という基準は、平成2年に省令を定めたときの専門学校入学者の実態をふまえたもので、必ずしもB2相当として設けたものではないと説明している。在籍期間は最低条件であって、N2相当の力が実際の目安になる。
大学・大学院:2027年度入学からB2が目安に
大学や大学院に日本語で学ぶ留学生については、2027年度以降に入学する人の日本語能力の目安が、「日本語教育の参照枠」のB2以上(高度に自立して日本語を使える水準)とされた。確認の方法は試験に限らず、認定日本語教育機関の課程の修了や、面接などで大学がB2以上の力を実際に確かめることも含まれる。
ただし2029年度末までに入学する人は経過措置として、これまで日本語能力の確認に使われてきた試験、つまり上のN2・日本留学試験200点・BJT400点・JPT525点のいずれかに当たれば、必要な力があるものとみなされる。当面は大きく変わらないが、目安そのものはB2に置き直された。
実務への影響
- 2027年4月に専門学校へ進む学生で、日本語学校の在籍が1年に満たない人は、N2などの試験結果がないと進学の要件を満たせない。対象の学生を今のうちに洗い出す。
- 「半年で専門学校に進めた」という先輩の例は、2026年4月で終わった猶予によるもの。進路説明会や面談での説明を更新する。
- 在籍1年以上の学生でも、N2相当に明らかに届かない場合は、在留資格変更の審査で修学の力がないとみなされることがある。
- 大学・大学院への進学者は、2027年度入学から日本語能力の目安がB2になる。志望校がどの方法(試験・面接など)で確認するかを確かめておく。
「1年以上」の数え方(たとえば4月に日本語学校に入り、翌年4月に専門学校へ進む場合)は、今回読んだ資料に明記がなかった。入管庁のQ&Aは2026年10月5日に一部改定されているが、資料上で改定箇所は示されておらず、何が変わったかは確認できていない。2030年度以降に専門学校の試験ルートで何が求められるかも、ページは個別に書いていない。
一次資料
- 高等教育機関等へ入学するための日本語能力について(出入国在留管理庁)
www.moj.go.jp/isa/applications/resources/nyuukokukanri07_00022.html - 留学生の在籍管理の徹底に関する新たな対応方針に基づく措置について(出入国在留管理庁)
www.moj.go.jp/isa/applications/resources/nyuukokukanri07_00211.html - 「留学」に係る上陸基準省令の改正について(出入国在留管理庁)
www.moj.go.jp/isa/content/001417661.pdf - 留学生の在籍管理の徹底に関する新たな対応方針に基づく措置について(Q&A)(出入国在留管理庁)
www.moj.go.jp/isa/content/001417662.pdf
この解説は2026年10月7日時点の公表資料にもとづいています。制度は変わることがあるため、判断の際は必ず上記の一次資料をご確認ください。内容の正確性や当社の見解を保証するものではありません。
訂正履歴 現時点で訂正はありません。