フェルミ推定という言葉、聞いたことがありますか?
昨今、大学生の就職試験ではよく地頭力を測る問題として特に一流企業で採用されているそうです。
どんな問題かというと、
・日本の1年の外食市場の規模はいくらか
・日本で1年に消費される割り箸は何本か
・シカゴにピアノの調律師は何人いるか 等々
もちろんノーヒントです。こんな問題わかるわけないが普通の反応だと思います。
フェルミ推定は別に正確な答えを求めることを目的とはしていません。一応目安として誤差0.1倍-から10倍の間というのはあるようですが、そもそも答えなどないという問題も多くあります。
フェルミ推定が目的としているのはどれだけ説得力のある答えを出せるかで、答えよりも答えを出す過程を見ることのようです。答えに説得力を持たせるには根拠が必要です。その根拠をノーヒントでどれだけ準備できるかが鍵となるんですね。
ちなみに上記「シカゴにピアノの調律師は何人いるか」の解答例が↓です。
上級レベルの発話練習にぴったりだなと思いよくやっていました。中級でもできると思います。なかなか頭を使う疲れる練習なので1日1題ぐらいがいいと思います。またコツさえつかめばある程度は誰でもできると思います。コツは最後に紹介する本に書いてありますし、ネットで探せばフェルミ推定の問題の解き方の解説はいくらでも出てきます。
漠然と学生に「-についてどう思いますか?」と聞いても、「いいと思います」に毛が生えた程度の答えしかでてこないものですよね。このフェルミ推定は学生に強制的に段落レベルの発話をしてもらう練習になります。
文と文の接続や連用終止、接続詞の使い方などにも自然な流れで触れやすいです。日本語力の向上には言うまでもなく効果があるのですが、論理的思考力の向上にも効果があります。
是非一度お試しください。
私がやっていたクラスでは私よりも遥かに地頭の良い学生から惚れ惚れするような答えをよく聞いていました、笑。
ちなみに私が使っていた本はこちらです。