たとえば初級の「みんなの日本語」ではご存知の通り、教科書、翻訳・文法解説書、教師用の教え方の手引き、文型練習帳、標準問題集、漢字練習帳などがあります。授業で行うクラスもあれば、宿題になったり、テストとして使われていたりと、副教材の扱われ方は各学校様によってそれぞれです。
教師になりたての方は学生からどんな質問が来るか予想がつかないので、できる限りの準備をされてひとつひとつの授業に臨まれていらっしゃると思います。私も教科書や副教材にどのような問題が出ているのか全く知らないところからのスタートでしたので、時間調整に用意した聴解問題であっても内容を確認して、必要であれば資料を用意してから授業に臨みました。ネタを多く用意しすぎたり、少なすぎて時間が余ってしまいそうになって焦ったりしながら、だんだんと授業の流れやスタイルが出来上がっていきました。
初級を「みんなの日本語」ではなく、オリジナルの教材で教えられているところも少なくないと思います。研修は学校様によってさまざまですから、学校様との出会いによって、私の教え方も今とはまた違ったものになっていたのかなと思うと、ますます日本語教育というものに魅力を感じます。