片手間に勉強が当たり前
来日してきたネパール留学生がどんな風に日本語を勉強してきたか気になったことありませんか。
私が知っている日本語学校は、朝6時から授業が始まっていました。そして、朝8時ごろには終わります。(笑)
なぜか。それは、学生たちは日本語の授業を受けた後、学校や会社へ行くからです。
観光業をしながら、学校(大学)に行きながら、日本語(夕方の授業)を勉強しているという人もいました。移動手段はバイクで、観光業の店番をしながら教科書片手にひたすら空で日本語を暗記していました。(ひらがなカタカナ読めるけど書けない。)
よく日本に行くためにはお金がいくら必要なのか。行ったらすぐに働けるのかなど聞かれたものです。
母国のバニ(習慣/くせ)
日本の日本語学校で、小テスト中、ぶつぶつ独り言を言っている学生がいませんか。「しーっ」と言ってもなかなか黙ってくれない。特に来日したばかりの学生に多く見られます。それは母国での学習方法が原因のひとつだと考えられます。ネパールでは小さいころから書いて覚えるより、復唱してお空で覚える方法で勉強しているようです。しかも、集中して覚えようとしている学生ほど、体を前後左右に動かしながら覚えます。
学期末の筆記試験もあります。そのテストのために1か月くらい試験休みになるところもあります。分厚い本を片っ端から覚えるんです。そして試験に臨む。暗記の世界です。(そうでない試験もあります。)
もし私がネパール人だったら進級できる自信がありません。
ネパール人日本語教師研修会
現地で行われた日本語教師の研修会に2回ほど参加したことがあります。どのような内容だったかはうっすらとしか覚えていないのですが、現地の日本語学校の教職員が集まって、日本語をどのように教えたらいいのか、わかりにくい文型などが扱われていました。
そこで、「漢字をどうやって教えたらいいか。また、自分自身もどうやって覚えて学生に伝えればいいか」という質問が出ました。漢字のない国の学習者が日本語を学習する上で、漢字は重荷の何物でもありません。ネパールで日本語教師をしているネパール人日本語教師たちも日々授業でどう説明したらいいか困っていて、避けがちだそうです。
実際は漢字を教えるまでたどり着かず、ひらがなとカタカナと簡単な語彙と文型を覚えてもらって、日本へと送り出すのが精一杯だったりします。
みん日20課くらいまで勉強出来ていて、読み書きもできるレベルまで学習してから来日するネパール人はその学生本人の能力もそうですが、送り出す機関の教師が素晴らしい方なのだと思います。